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館長だより

ミモザのリース(館長だより⑩)『みんなちがって、みんないい』2019.3

『みんなちがって、みんないい』

   新たな旅立ちへとそれぞれが異なる状況にいて、少し不安定。それが2月の後半から3月初旬という季節ではないでしょうか。若い世代では、志望の高校や大学への合格を目指して最終段階を迎えている人、すでに進路が決まり希望や不安を胸に新たな一歩を踏み出そうとする人。働いている世代では異動を告げられ戸惑う人や昇進に気力みなぎる人、退職を前に安堵や充実感、寂しさも感じている人…。三寒四温の気候のごとく、気持ちも行きつ戻りつ。さまざまな出発に向けて思いが去来する季節です。
   多くの人は夢や目標を持って、努力しています。しかし、思い通りにいかないこともあるでしょうし、うまくいっても「何か違う」と感じることもあるかもしれません。
   私は受験期、優秀なきょうだいと比べられ、子ども心に辛い思いをしました。自らの価値を否定し、夢や希望を持たずに過ごしてしまった学生時代が今、悔やまれます。もしあの頃の私が、金子みすゞの詩「わたしと小鳥とすずと」を知っていたら、救われていただろうとも思います。
  「わたしが両手をひろげても、 お空はちっとも飛べないが、 飛べる小鳥はわたしのように、 地面(じべた)をはやくは走れない。
わたしがからだをゆすっても、 きれいな音は出ないけど、 あの鳴る鈴はわたしのように、 たくさんなうたは知らないよ。鈴と、小鳥と、それからわたし、 みんなちがって、みんないい」
   私がその詩を知ったのは、娘が小学生の時。国語の教科書に載っていた詩は、20年以上の時をさかのぼって私を自由にしてくれました。
   価値観は単一、固定したものである必要はないはずなのに、私は深く考えず周りの価値観に従って自分を否定し、自分を大事にできなかった時間がありました。しかし価値とは自分が感じるもの。あるいは生み出していくことだってできるはずです。
  「みんなちがって、みんないい」。 まずは自分を認めることが、他者を認めることにつながるようにも思います。
   

   はあもにい館長 坂本ミオ
新たな旅立ちへとそれぞれが異なる状況にいて、少し不安定。それが2月の後半から3月初旬という季節ではないでしょうか。若い世代では、志望の高校や大学への合格を目指して最終段階を迎えている人、すでに進路が決まり希望や不安を胸に新たな一歩を踏み出そうとする人。働いている世代では異動を告げられ戸惑う人や昇進に気力みなぎる人、退職を前に安堵や充実感、寂しさも感じている人…。三寒四温の気候のごとく、気持ちも行きつ戻りつ。さまざまな出発に向けて思いが去来する季節です。
多くの人は夢や目標を持って、努力しています。しかし、思い通りにいかないこともあるでしょうし、うまくいっても「何か違う」と感じることもあるかもしれません。
私は受験期、優秀なきょうだいと比べられ、子ども心に辛い思いをしました。自らの価値を否定し、夢や希望を持たずに過ごしてしまった学生時代が今、悔やまれます。もしあの頃の私が、金子みすゞの詩「わたしと小鳥とすずと」を知っていたら、救われていただろうとも思います。
「わたしが両手をひろげても、 お空はちっとも飛べないが、 飛べる小鳥はわたしのように、 地面(じべた)をはやくは走れない。
わたしがからだをゆすっても、 きれいな音は出ないけど、 あの鳴る鈴はわたしのように、 たくさんなうたは知らないよ。
鈴と、小鳥と、それからわたし、 みんなちがって、みんないい」
私がその詩を知ったのは、娘が小学生の時。国語の教科書に載っていた詩は、20年以上の時をさかのぼって私を自由にしてくれました。
価値観は単一、固定したものである必要はないはずなのに、私は深く考えず周りの価値観に従って自分を否定し、自分を大事にできなかった時間がありました。しかし価値とは自分が感じるもの。あるいは生み出していくことだってできるはずです。
「みんなちがって、みんないい」。 まずは自分を認めることが、他者を認めることにつながるようにも思います