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館長だより

ミモザのリース(館長だより⑨)『器が人を育てる』2019.2

『器が人を育てる』

   30年ほど前のこと。出張で降り立った羽田空港で、熊本県選出の国会議員と会いました。私は全く面識がありませんでしたが、その時私と一緒にいた会社経営者が親しかったようで、黒塗りの車に同乗させていただくことになり、議員会館の部屋まで伺ったように記憶しています。
   その間、議員と経営者はいろんな話をしていましたが、当時の私の興味の範囲ではなく、ほとんど覚えていません。ただ一つ覚えているのが、「器が人を育てる」という話です。
   それは、二人の共通の知り合いの男性についての話でした。経営者は、その男性がせっかくのポジションに就いたのに力を発揮できずにいることを、歯がゆく思っているようでした。何かと批判に傾く発言に対して議員は、「まぁ、待ちなさい。彼には少し大きい器だったかもしれない。しかし、器が人を育てるんだよ。きっと君たちの期待に応えるようになる」と言ったのです。
   20代後半だった私の心になんとなく残ったその言葉が、数年前から気になり始めました。
   私自身を含め、女性は何か役を頼まれると「私なんてとてもそんな器ではありません」と断りがちです。そこには、「今の自分には無理」と考えてしまう、女性の特性とも言われる生真面目さがある気がします。また、「引き受けて、もし失敗したら…」という不安や、自分が前に出ることがはばかられるなど、さまざまな感情が複雑に絡み合っての判断かもしれません。
   しかし、こう考えてはどうでしょう。頼まれたのは、「今」のあなたではなく、「明日」のあなたに期待してのこと。確かに今は「そんな器ではない」かもしれません。器に合わない自分にめげたり、悔しかったりするかもしれません。でも、反省や悔しさから一つずつ何かを身に付ければ、「明日」には器に合った人材になっていくのではないでしょうか。
    新しい年、「自分には無理では?」と思う役目を一つ引き受けてみませんか。器に合った自分に出会える日を楽しみに。


    はあもにい館長 坂本ミオ
0年ほど前のこと。出張で降り立った羽田空港で、熊本県選出の国会議員と会いました。私は全く面識がありませんでしたが、その時私と一緒にいた会社経営者が親しかったようで、黒塗りの車に同乗させていただくことになり、議員会館の部屋まで伺ったように記憶しています。
その間、議員と経営者はいろんな話をしていましたが、当時の私の興味の範囲ではなく、ほとんど覚えていません。ただ一つ覚えているのが、「器が人を育てる」という話です。
それは、二人の共通の知り合いの男性についての話でした。経営者は、その男性がせっかくのポジションに就いたのに力を発揮できずにいることを、歯がゆく思っているようでした。何かと批判に傾く発言に対して議員は、「まぁ、待ちなさい。彼には少し大きい器だったかもしれない。しかし、器が人を育てるんだよ。きっと君たちの期待に応えるようになる」と言ったのです。
20代後半だった私の心になんとなく残ったその言葉が、数年前から気になり始めました。
私自身を含め、女性は何か役を頼まれると「私なんてとてもそんな器ではありません」と断りがちです。そこには、「今の自分には無理」と考えてしまう、女性の特性とも言われる生真面目さがある気がします。また、「引き受けて、もし失敗したら…」という不安や、自分が前に出ることがはばかられるなど、さまざまな感情が複雑に絡み合っての判断かもしれません。
しかし、こう考えてはどうでしょう。頼まれたのは、「今」のあなたではなく、「明日」のあなたに期待してのこと。確かに今は「そんな器ではない」かもしれません。器に合わない自分にめげたり、悔しかったりするかもしれません。でも、反省や悔しさから一つずつ何かを身に付ければ、「明日」には器に合った人材になっていくのではないでしょうか。
    新しい年、「自分には無理では?」と思う役目を一つ引き受けてみませんか。器に合った自分に出会える日を楽しみに