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館長だより

ミモザのリース(館長だより㉙)『「なぜ」を真ん中に』2020.10

   自転車通勤の私は、朝からたくさんの高校生と一緒になります。次々と勢いよく私を追い越してはすぐに引き離していく高校生の脚力に嫉妬しつつ、温かな気持ちが湧いてきます。社会への目を少しずつ開いていく高校生の時間を大事にしてほしいと、その背中を見ながら思うのです。
   思い返せば、高校生のときの自分には、「疑問を持つ力」「解決する意思」が足りなかったとつくづく感じます。
幼い頃の私は「手がかからない、いい子」と言われていました。親や周りが言うことを素直に聞き、言われた通りにする。「どうして?」と思っても、そう言えば摩擦が起きてしまいそう。それが怖くて、黙って従う方を選んでいました。そうしているうちに、疑問を持つこと自体をしない思考パターンになったのかもしれません。
   しかし社会に出ると、「見渡せば世の中は疑問だらけ」。見ぬ振りしてきた疑問が私の周りにうずたかく積もり、向こう側が見えない…。疑問に対し自分なりの納得にたどり着く過程を歩んでいれば、見えていたはずなのに。
   世の中の「当たり前」には納得できないこともあります。子どもや若者の「どうして?」「なぜ?」には、常識の矛盾を突く大切なものが潜んでいます。
   その「なぜ?」をしっかりと真ん中に据え、老若男女さまざまな立場の人が考えを自由に発言できる環境や雰囲気があることが大事だと思います。そうであれば、私のような「ビビり」でも疑問を口にし、考えを伝え、解決への意思を持つことができそうです。
   摩擦ではなく、意見交換。どちらが良い悪いという話ではなく、疑問の中にある課題の真実に近づくことをよしとする社会に向けて、力強くペダルを踏み、ぐんと前に進んでほしいと願っています。
 自転車通勤の私は、朝からたくさんの高校生と一緒になります。次々と勢いよく私を追い越してはすぐに引き離していく高校生の脚力に嫉妬しつつ、温かな気持ちが湧いてきます。社会への目を少しずつ開いていく高校生の時間を大事にしてほしいと、その背中を見ながら思うのです。
思い返せば、高校生のときの自分には、「疑問を持つ力」「解決する意思」が足りなかったとつくづく感じます。
幼い頃の私は「手がかからない、いい子」と言われていました。親や周りが言うことを素直に聞き、言われた通りにする。「どうして?」と思っても、そう言えば摩擦が起きてしまいそう。それが怖くて、黙って従う方を選んでいました。そうしているうちに、疑問を持つこと自体をしない思考パターンになったのかもしれません。
しかし社会に出ると、「見渡せば世の中は疑問だらけ」。見ぬ振りしてきた疑問が私の周りにうずたかく積もり、向こう側が見えない…。疑問に対し自分なりの納得にたどり着く過程を歩んでいれば、見えていたはずなのに。
世の中の「当たり前」には納得できないこともあります。子どもや若者の「どうして?」「なぜ?」には、常識の矛盾を突く大切なものが潜んでいます。
その「なぜ?」をしっかりと真ん中に据え、老若男女さまざまな立場の人が考えを自由に発言できる環境や雰囲気があることが大事だと思います。そうであれば、私のような「ビビり」でも疑問を口にし、考えを伝え、解決への意思を持つことができそうです。
摩擦ではなく、意見交換。どちらが良い悪いという話ではなく、疑問の中にある課題の真実に近づくことをよしとする社会に向けて、力強くペダルを踏み、ぐんと前に進んでほしいと願っています㉙ 自転車通勤の私は、朝からたくさんの高校生と一緒になります。次々と勢いよく私を追い越してはすぐに引き離していく高校生の脚力に嫉妬しつつ、温かな気持ちが湧いてきます。社会への目を少しずつ開いていく高校生の時間を大事にしてほしいと、その背中を見ながら思うのです