はあもにいについて

男女共同参画について

館長室より

館長室より 2012.11

館長室より(11月)

 私は今、「日本女性会議2012仙台」に参加するため、冬支度の進む宮城県仙台市に来ています。東日本の震災から1年半。被災地で行われる女性会議には、全国から多くの人々が集い、「きめる・うごく・東北(ここ)から」というテーマに沿った活発な議論が行われています。
 私が震災後の東北を訪れるのは2回目。その時に比べると確かに目に見える復興は進んでいます。しかし今回は、時間が経過したからこそ浮上してきている深刻な問題が多いという事実を知りました。 幼い子どもを失い、大事な命を守りきれなかったと自分を攻め続ける母親の悲しみと苦悩。東北出身であるということで解消された婚約。避難先で受けた就職試験で、「また何かあったら逃げるのか」と心無い言葉で深く傷つけられた避難者。農産加工品につきまとう風評被害、そしてさらに深刻化する貧困の連鎖。推し測ることのできない新たな被害が次々と生まれています。
 移動中に乗ったタクシーの中で、「熊本も台風の被害は大変でしたね。被害の大きさは比較できないからね…」と運転手さんに声を掛けられました。「震災は、1000年に一度の学びの機会でもある」という、パネラーの方の言葉。私たちは今回の学びを糧とし、社会を変える確かな力をつけなければと痛感しました。
 復興は、震災以前に戻るのではなく新たな社会を再生すること。まさに男女共同参画の推進と、共に支えあうコミュニティ創りが不可欠であるということを心に刻んで熊本に帰ります。東北から遠く離れた熊本に住む私たちにできることも、まだまだあると思います。